思いがめぐる

2013年09月






重い病にかかった知った時、人は誰しも命の先行きを考えるだろうと思う。

暗い病室に一人、
もしも、時間が限られたら・・・
と考えた。

じっと心を凝らすと、様々なものがはらはらと落ちていった。

残った思いは、


愛する人々と過ごしたい。

ダーリンと息子と母と。
静かに時間を過ごしたい。

それが、私の望み。


どこに行きたいとか、何がしたいとか、何が食べたいとか飲みたいとか・・
そんなことはどうでもいい。
ただ、愛する人と静かに過ごしたい。

心からそう思った。




manjushaka







そう思える人がいることを、
その人が今も傍にいてくれることをとてもとてもありがたく思う。

そして、

そうであるのなら、
その人たちのためにも、

私は精一杯生きなければならない。











まさか自分が・・・

多くの人がどれほど繰り返してきた言葉だろう?
それが、突然の怪我や病の場合もあれば、事故や災害や事件との遭遇との場合もあるだろう。
私もまた、今、その気持ちだ。

まさか、自分が癌に侵されるとは思っていなかった。

なぜ、思っていなかったのだろう?
誰にでも起こりうることなのに。
ちょうど、怪我や事故や事件や災害のように・・・

起こったことは受け止めるしかない。
受け止めて、
受け入れて、
対処する。
生きるためにできるのはそれだけだ。


(2013年9月24日Saguntoの病院にて)







boy on the beach






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