生き物の生態について知るのはとても興味深い。
日本の友人がオーストラリアの国鳥、Emuについての番組を送ってくれた。


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ダチョウに似たような鳥というぐらいの知識しかなかったので、早速、息子と観賞した。

一番興味を引いたのは、Emuの子育ては雄が担うということ。
生物の生態についてそんなに詳しくないのでわからないが、
男親が子育てを全面的に引き受けるという生物はそんなに多くはないのではないだろうかと思う。

雌が産んだ卵を、雄は飲まず食わずで8週間も温めて孵す。
そして、その後、独り立ちできるまで18ヶ月の間、面倒を見る。
Emuの世界ではおとっちゃんは逞しいのだ。
子育ての途中で、親からはぐれた幼鳥に出逢ったりすると、その子もしっかり面倒を見る。
太っ腹でもある。


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じゃ、おっかさんはどうしているかというと、次から次へと相手を探しては卵を産む。
そのまま人間に当て嵌めたら顰蹙ものだろうが、Emuの世界ではこれで成り立っている。
異父兄弟がいっぱい!ということになる。

Emuはオーストラリアの草原や砂地にいるが、一箇所に留まることはなく、生涯、旅をして暮らす。旅の目的は食糧だ。
オーストラリアには砂漠が多い。
Emuの食糧となる昆虫、果実、種子はいつでもどこにでもあるというわけにはいかない。
それらのものが繁殖するには雨が必要だ。

Emuには雨を察知する能力がある。
遠くの雨雲に目を凝らし、そこに雨が降ると見定めると、長い長い旅を始める。
飛べないけど、走るのは得意。
時速70キロでひたすら走り続ける。
食べるために。

局地的な雨が降った後には草原が出現する。
花が咲き、実がなり、昆虫が群れる。
Emuにとって、美味なるレストランの開店だ。
開店サービスも終わり、レストランに在庫の食料がなくなると、Emuは次の雨雲に目を凝らす。

こうしてEmuは生きるための放浪を続ける。

う~ん、さすらいのEmu、カッコイイ~。

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