杏林大学病院
病院長 東原英二様

2007年7月21日


 私(〇〇孝子)は、2007年6月11日、消化器外科に入院し、6月21日、跡見医師執刀のもと、膵頭部腫瘍の手術を受けました。

 まず、何よりも初めに、主治医の皆様、看護に当たって下さっている全ての方々のたゆまぬご助力により、順調に快復に向かっておりますことを心より御礼申し上げます。

 入院当初から、手術、その後の、ICUでの数日、一般病棟での日々を通じ現在に至るまで、温かな心遣いのある看護を受けて参りました。患者の身にとりましては、的確な医学的処置は言うまでございませんが、精神的なサポートも大きな支えとなります。執刀医の跡見医師を始め、四人の主治医の方々、そして、看護婦、看護士の方々の、暖かな励ましや優しい心配りが、どれほど心の安定を保つ支えになりましたことか、とても言葉にはできません。
 ここに改めて御礼申し上げます。

 一般病棟に移りましてからも、担当看護婦の方々には手厚く看護をして頂いておおります。
杏林大学病院の「患者様の立場に立って、温かい心のかよう医療を提供する」という理念そのままの医療が実践されておりますことを、畏敬の念を持って日々感じております。

 ただ、その中において、二つだけ、心痛むことがございました。
どのような言葉で申しましても、「文句」或いは「苦情」に聞こえてしまうことは、致し方ないことであるかもしれませんが、起こったことを責めるのではなく、今後、このようなことがないようにという意味においてご報告させて頂きたく存じます。

 ICUから一般病棟に移りましたのは、6月25日、午後のことでした。手術前におりました消化器外科の4階ではなく、リハビリ病棟の3-1BHCU、3101号室に移されました。そちらの方が、看護の目が届くのでという理由からでした。そこで、一晩過ごしたのですが、その晩の三人の看護婦の方々の態度に大変がっかりさせられました。

 ICUから移ったばかりで、まだ、熱もあり、患部の痛みも強い時でした。身体を冷やすために氷枕等を使用させて頂いたのですが、横腹に置いたそれは、かなり冷たく、体が冷え切ってしまいました。看護婦の方をお呼びし、冷たいのでタオルを巻いて頂けないだろうかとお願い致しますと、碌に返事もなさらず、とても、面倒くさそうに、傍にありました濡れたタオルを放ってよこしました。

 自分で体が自由にできるときではありません。放られたタオルを取ることすら難儀な時です。大変、哀しく、途方に暮れ涙いたしました。

 もう一つは、4階の消化器外科に移ってからのことです。看護に当たって下さったほぼ全員の方が、大変優しく、親身に世話をして下さってきております。
ただ、たった一人、お願いしても、返事もなく、碌に顔も見ず、用便を終えた処置を頼んでも快くして下さらない方がいらっしゃいました。終いには、その方がまた来るのかと思うと、ナースコールを押すのが怖くなり、トイレや痛みも我慢したいように感じました。
 看護婦の方にお願いしなければならないのは、自分でできるのであれば、人の手など患わせたくないような用ばかりです。申し訳なく感じるとともに、自分自身としては、なんとも情けなく感じております。
特にそうした時に、申し上げましたような態度で接せられることは大変辛いものです。
人間ですから、完璧に全てをこなせるわけではないことは、重々、承知しております。でも、プロである以上、そこに誠意のある対応があってしかるべきではないかと思います。

 今日に至るまで、それ以外のことに、何の不満もなく過ごしてきておりますので、以上、申し上げましたことが、なおさら、残念に感じられます。
なにとぞ、建設的意見として、お聞き願えればと存じます。



                                                         
〇〇孝子



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