思いを口にするのがとても難しい時がある。
伝えるべき言葉だと思うのに声にならない。
言わずに済ませてしまえれば楽なのにと逃げてしまいたくなる。
その思いから目を背ければ自身の心を蔑ろにすることになる。
いつだって大切にしたものだけが育っていくのだということを忘れてはならない。



伝えたい思いや考えは、
おもてなしのご馳走のように差し出したらいいのかもしれない。
丁寧に調理し、
味付けに気を配り、
器を選んで、
盛り付けにも工夫を凝らし・・。
差し出す相手の好みも考慮して・・・。



伝えたい思いを言葉にした時、
そのゆくえを静かに見守る。
差し出した言葉が
確かに相手の心に入って行ってくのを感じることができたら、
次の言葉を選ぶ。



思いは言葉にしなければ伝わらない。
行いに表さなければ見えない。
届かない。
そっと差し出す手、
気遣う眼差し、
ただ傍にいること。
どちらも後回しにもできるし、
しなくてもいい。
選ぶのは自分。



その日終わらなかった仕事は
明日またすればいい。
でも誰かに告げようと思った感謝や愛の気持ちだけは
決して後回しにしないようにしよう。
その時言うことができないのなら
せめて文字に残しておこう。
必ず伝えられるように。





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